24/02/29追記:
多色のカードを追加しました。
こんにちは。グスタフ・クリムトです。
別の記事でカジュアルな統率者戦における汎用カードをまとめていたのですが、「それも個別で記事にしてみては?」という意見があったので今回はそういった趣旨の記事です。
統率者戦における汎用カードは相手に干渉あるいは抵抗する手段(応手)であることが多く、統率者戦の醍醐味に繋がっているものが多いです。
「色が合っていれば全部採用!」という訳ではないことに留意した上でご覧ください。統率者に合わせて取捨選択することが大事です。
記事のタイトルには「安価」とありますが、1,000円を一つの基準としています。
カードの選定は僕が所属しているコミュニティの方々にも協力してもらいました。本当にありがとうございます。
白
《剣を鍬に》、《流刑への道》
なんと白1マナで唱えられる追放除去です。取り回しがよく、追放してしまうので死亡した時の誘発を持つクリーチャーも後腐れなく処理することができます。《流刑への道》は本当にどうしようもないぐらい土地に詰まってしまったとき、自分のクリーチャーを対象に唱えることで土地を伸ばせる小テクがあります。
《過大な贈り物》、《真夜中の一撃》
《内にいる獣》(後述・緑)のような万能除去です。破壊したお詫びとして相手にトークンを渡してしまいますが、大して気にならない場面の方が多いです。《過大な贈り物》は《真夜中の一撃》よりもトークンのサイズが大きい代わりに土地も破壊することができるので《迷路の終わり》のような致命的な土地に干渉することができます。どちらか1枚を採用したいという場合は統率者のP/Tなどの事情を鑑みるか、好みで選んでしまってもいいと思います。
《大群退治》、《啓示の刻》
白が誇る全体除去、いわゆるラスゴ*1です。どちらも条件を満たすとコストが軽減されることで扱いやすくなっていますが、4人でプレイする統率者戦ではより簡単に軽減されていきます。そして何よりもプレイしたいときの状況とコスト軽減の条件が噛み合っているのもポイントでしょう。《啓示の刻》はクリーチャーに加えて、厄介なアーティファクトやエンチャントにも対処してくれます。自分のアーティファクトやエンチャントも巻き込んでしまうことの裏返しとも言えますが、統率者を選べば強力なリセットボタンとして機能するでしょう。もちろん、イラストとテキストが美しい本家《神の怒り》を採用するのもいいでしょう。
《ヘリオッドの介入》
複数のアーティファクトやエンチャントに対処できる《解呪》です。インスタントなのもポイントで、取り回しが良い呪文になっています。ライフゲインのモードも備えていますが、こちらも終盤のタイマンなどで活躍するので馬鹿にできません。
《完璧な策略》
先ほど全体除去を紹介しましたが、逆に全体除去の対策となるカードもあります。統率者ピッチの俗称で親しまれているサイクル*2の1枚で、統率者をコントロールしていればマナ・コストを支払わずに唱えることができます。
お金が出せるのであれば《テフェリーの防御》も検討してみてはいかがでしょうか。
《取り引き》
白のドローソースは、「みんなで引こうよ」の精神。長らく白はドローが苦手でしたが、最近になってようやくこういったカードがもらえるようになりました。
《雨ざらしの旅人》
自分よりも多くの土地をコントロールしている対戦相手がいる場合、自分のライブラリーから土地をサーチできるようになるクリーチャーです。能力の起動には白マナ1つとタップが必要ですが、《雨ざらしの旅人》自身が1マナと軽いのであまり気になりません。白には土地に関連したカードがいくつかありますが、平地と結びついている場合がほとんどです。その一方で《雨ざらしの旅人》は白ながらも平地の指定がなく、好きな土地を引っ張って来られるので《皇国の地、永岩城》や《ボジューカの沼》などの能力を持つ土地を場面に応じて使うこともできます。
青
《白鳥の歌》、《断れない提案》
おおよそクリーチャーでない呪文を打ち消す呪文です。《白鳥の歌》*3を安価に含めるのは少しずつ感覚が麻痺しつつあるかもしれませんが、強力なカードであることには変わりないので紹介します。クリーチャーは打ち消せませんが、やはり1マナというのは非常に魅力的で、相手からしても厄介です。
《秘儀の否定》、《対抗呪文》
青の華とも言える打ち消し呪文です。《秘儀の否定》は土地が詰まっているときにはドロー呪文として雑に唱えてしまうことも。《対抗呪文》は青青を要求するので採用の際は統率者とよく相談しましょう。
《猿術》、《急速混成》
意外なことに、青にも1マナのクリーチャー除去があります。どちらも《内にいる獣》(後述・緑)のようにお詫びのトークンをプレゼントしますが、脅威を3/3のバニラ*4にしてしまえるのであれば安いものでしょう。
《現実変容》
1マナ増えた代わりに追放できるようになった青のクリーチャー除去です。例によってお詫びがあり、追放したクリーチャーのコントローラーのライブラリーの一番上のカードを予示します。詳しくはカード画像内の注釈文を読んでください。基本的には能力を持たない2/2として振る舞います。また、このカードを無限に唱えることで対戦相手のライブラリーを削り切って勝つという面白い使い方もあります。
《速足の学び》
青が得意とするドローソースの1枚です。インスタントであることが重要で、打ち消し呪文などの他のインスタント呪文を構えつつ、何事も無ければ自分の手番が来る前に《速足の学び》でドローするという動きができます。
《意外な授かり物》
変則的なドローソース。全員がカードを引けるので統率者ならではのパーティー感もあります。
《神秘の教示者》
教示者、あるいはその英語名からチューターとも呼ばれるサイクルの1枚。青のチューターはインスタントかソーサリーをライブラリーの一番上に積み込むことができます。状況に応じて全体除去を持ってきたり、追加ターンやコンボパーツなどのフィニッシュ手段に繋げることもできます。サーチするカードを公開するという性質を逆手に取って《残骸の漂着》を積み込むといった面白い使い方も。
黒
《暗黒の儀式》
ダリチュの略称で長年親しまれてきた黒のマナ加速。統率者の早出しはもちろん、1ターン中のアクションを増やしたり、X呪文の強化に当てたりと強く使える場面がとても多い呪文です。
《四肢切断》、《殺し》
黒はクリーチャーの除去が得意な色です。《四肢切断》はファイレクシア・マナを2点のライフで支払うことができるので4点のライフと不特定1マナで唱えることができます。《殺し》は黒いクリーチャーは対象にできないことに注意する必要がありますが、沼をコントロールしていればマナの代わりに4点のライフを支払うことで唱えられます。ライフがピンチなときは額面通り4マナで唱えることもできます。
《シェオルドレッドの勅令》、《魂の粉砕》
いわゆる布告除去*5。呪禁や被覆、破壊不能に強いのが特徴になっています。この2枚はインスタントかつ、各対戦相手に作用するのもポイント。
《大群への給餌》
こちらもクリーチャー除去ですが、エンチャントを破壊することもできます。黒はエンチャントを対処する手段が非常に限られている色なのでこのカードの価値は高いです。
《毒の濁流》
全体除去。破壊ではなくマイナス修整を掛けるので破壊不能のクリーチャーにも対処でできる点と、マナ・コストの軽さが魅力。「統率者マスターズ」で再録されて手に入りやすくなりました。
《夜の囁き》、《骨読み》
ライフを犠牲にしてカードを引くドローソース。癖がなく、扱いやすいです。
《ファイレクシアの闘技場》
いわゆる置きドローソース。ライフが40点から始まる統率者戦では、毎ターン1点のライフを失う程度のペナルティなんざ痛くも痒くもありません。しかし、そんなことは相手も分かっています。見え見えのアドバンテージ源であるため「こいつから早く倒そう」と集中砲火を浴びる点には注意。
《願い爪のタリスマン》
自分のライブラリーから好きなカードを手札に加えられる、夢のようなカード。しかし、使った後はこれを誰かに渡さないといけません。4人で競い合う統率者戦では誰に渡すかも重要です。カジュアルなゲームでは、みんなが「俺にくれ!」と盛り上がるカードの1枚。
《悪魔の意図》
自分のライブラリーから好きなカードを手札に加えられる、夢のようなカード。しかし、唱えるためにはクリーチャーを1体生け贄に捧げなければいけません。《練達の育種師、エンドレク・サール》のようにクリーチャー・トークンを生み出せる統率者との相性は抜群。
《血空の主君、ヴェラゴス》
自分のライブラリーから好きなカードを探してきて一番上に置ける、結構良いカード。しかし、能力を起動させるためには攻撃しなければなりません。といっても、接死を持っているので攻撃を通してもらいやすいです。デーモン・ならず者とクリーチャー・タイプに恵まれているのもポイントです。
赤
《稲妻》、《削剥》
赤の除去は火力。《削剥》はアーティファクトを破壊するモードも備えているので腐りにくいです。
《連鎖反応》、《冒涜の行動》
火力による全体除去。どちらも戦場にあるクリーチャーの数を参照しますが、4人で対戦する統率者戦においてはクリーチャーが並ぶことはそう珍しくもない光景なので扱いやすい呪文になっています。
《魔法暴走》、《混沌のねじれ》
《内にいる獣》の系譜にある万能除去……ですが、赤の呪文らしくお詫びにランダム要素があります。とはいえ、赤でエンチャントに触れるカードは貴重なのでそれなりに目にすることでしょう。
《汚損破》
1マナで唱えるとシンプルなアーティファクト破壊、超過コストで唱えると対戦相手のアーティファクトを全て破壊する豪快な呪文に。マナを生み出すアーティファクトの採用率が高い統率者戦では相手の足止めとして有効に機能する場面も多いですが、《汚損破》を超過で唱えるターンが隙になりやすいので注意。
《ティボルトの計略》
赤にも打ち消し呪文があります。が、赤らしくランダム要素があるお詫びを対戦相手に渡してしまいます。手順が多く複雑ですが、整理してみると以下のようになります。
- 呪文1つを対象として打ち消す。
- 1、2、3から数字1つを無作為に選ぶ(サイコロを使って決める場合が多い)。
- 打ち消された呪文のコントローラーは、2.でランダムに選んだ数だけ切削*6する。
- 打ち消された呪文のコントローラーは、土地でない、打ち消された呪文と異なる名前を持つカードが追放されるまでカードを追放していく。
- 条件に合致したカードを追放したとき、それをマナ・コストを支払わずに唱えてもよい。
- 追放された残りのカードはライブラリーの一番下に無作為の順番で戻す。
例)
- プレイヤーAが《呉主 孫権》を唱えた。それにスタックしてプレイヤーBが《ティボルトの計略》を唱えたことで、《呉主 孫権》は打ち消された。
- 1、2、3から数字1つを無作為に決める。今回はサイコロを振って、1-2が出た場合は1を、3-4が出た場合は2を、5-6が出た場合は3ということにした。サイコロを振った結果、4が出たので数字は2に決まった。
- プレイヤーAはカードを2枚切削する。
- プレイヤーAは、自分のライブラリーの一番上から土地でも《呉主 孫権》でもないカードが追放されるまでカードを追放していく。
- 《偵察任務》は土地でも《呉主 孫権》でもないカードなので、プレイヤーAはこれをマナ・コストを支払わずに唱えてもよい。
- 追放された残りのカードを無作為の順番でプレイヤーAのライブラリーの一番下に戻す。
《信仰無き物あさり》
扱いやすいルーティング*7呪文です。赤のルーティングはカードを捨ててから引くものがほとんどなのですが、これは引いてから捨てることができる優れものです。加えて《信仰無き物あさり》は1マナでかつフラッシュバックまで持っているので取り回しが良いです。色が合うのであれば、《真紅の花嫁、オリヴィア》のような墓地を扱う統率者には是非とも採用したいですね。
緑
《ラノワールのエルフ》ほか
いわゆるマナクリ(マナを生み出せるクリーチャー)です。動きの安定や、豊富なマナからビッグアクションに繋げられます。
《自然の知識》ほか
いわゆるランプ*8です。ライブラリーから土地を持ってくることでライブラリーの圧縮にも繋がりますし、統率者戦における土地はアーティファクトよりも相手からの干渉を受けにくいという点でも優れています。《桜族の長老》や《ウッド・エルフ》など、クリーチャーによるランプも存在します。
《北方行》
デッキに採用する土地を基本土地に寄せる場合は、それらを氷雪土地にすることで更に《北方行》の採用も検討できます。引っ張ってくる土地は氷雪土地であれば良いので、森である必要がないのもポイントでしょうか。《北方行》は「カルドハイム」で登場した氷雪タップインデュアルランドを引っ張ってくることもできます。一応ですが、「コールドスナップ」にも2色のマナを生み出せる氷雪土地があります。
《耕作》、《木霊の手の内》
固有色に緑を含む統率者の中でも重たいものや、上陸能力などを持っていることで土地とのシナジーが強力な場合は追加のランプとして《耕作》や《木霊の手の内》を採用してもいいでしょう。
《繁茂》、《楽園の拡散》
土地にエンチャントすることで追加のマナを生み出せるようになるオーラです。土地が相手の干渉を受けにくいということは、土地にエンチャントするオーラも安心して使いやすい環境と言えるでしょう。その中でも1マナのもの、特に《繁茂》は土地であれば何にでもエンチャントできるので扱いやすいです。一方、《楽園の拡散》は森にしかエンチャントできないので注意しましょう。
《永遠の証人》、《永久の証人》
戦場に出たときに自分の墓地から好きなカードを回収できるクリーチャーです。シンプルながら役に立つ場面は多いです。クリーチャーである点を活かして《儚い存在》などで能力を使い回すのも強力です。
《再利用の賢者》
戦場に出たときにアーティファクトかエンチャントを破壊できるクリーチャーです。シンプルながら役に立つ場面は多いです。《永遠の証人》と名前を取り違えられることも多いです。クリーチャーである点を活かして《ディスプレイサーの仔猫》などで能力を使い回すのも強力です。
《刻み角》
戦場に出たときにアーティファクトを破壊できるクリーチャーです。対戦相手がコントロールするアーティファクトをタップインにさせるという厄介な能力も持ちます。クリーチャーである点を活かして《守護フェリダー》などで能力を使い回すのも強力です。
《巨大猿、コグラ》
基本的に、緑は格闘によってクリーチャー除去を行います。《巨大猿、コグラ》は戦場に出たときに格闘を行うので即効性があり、それでいてP/Tも大きいので格闘を行った後も戦場に残ることを期待できます。戦場に残れば、攻撃するたびに防御プレイヤーのアーティファクトやエンチャントをバリバリと破壊してくれるようになるので政治の材料としても優秀です。人間1体を手札に戻すことで破壊不能を得られる効果は忘れられがちですが、マジックの世界には人間がたくさんいるので覚えておくと得できる場面があるかもしれません。例えば、先ほど紹介した《永遠の証人》も人間です。
《内にいる獣》
万能除去。ここまで再三にわたり名前を出してきた本家《内にいる獣》です。緑はアーティファクトとエンチャント以外を直接破壊するのは苦手な色なので《内にいる獣》の汎用性が染みます。
《自然の要求》
緑1マナで使える《解呪》。相手に4点のライフを渡してしまいますが、統率者戦ではそう気になりません。1マナという取り回しの良さが何よりの魅力です。
《毒を選べ》
アーティファクトやエンチャント、飛行を持つクリーチャーに対して布告という形で対処する珍しい呪文。対象はこちらから選ぶことはできませんが、各対戦相手に作用する点が強力。
《英雄的介入》、《活力の覆い》
自分のクリーチャーやパーマネントを守る呪文です。対戦相手の全体除去にスタックして唱えられたときの気持ちよさは一度体験してみてほしいです。
《活力の覆い》の効果で登場する再生は少々複雑なキーワード処理なのですが、「ニューカペナの街角」で登場した盾カウンターと挙動が近いです。破壊のみに反応する、カウンターで管理しない盾カウンター(ただし破壊を肩代わりした後にタップする)といえばイメージしやすいでしょうか。クリーチャーを再生するときは、
- このターン、次に再生するクリーチャーが破壊される場合、代わりにそれから全てのダメージを取り除く。
- そのコントローラーはそれをタップする。
- 戦闘に参加している場合、それを戦闘から取り除く。
という処理を行います。再生が難しいと感じる場合は、マジックに慣れてから採用を検討するというのも一つの選択です。
《調和》
シンプルながらも扱いやすいドローソース。緑は本来ドローが得意な色ではないのですが、《調和》は「次元の混乱」という色ごとの得意不得意をめちゃくちゃにしたカード・セットで登場したカードなのでこんなことをやってのけています。
《守護者計画》
デッキを選ばない継続的なドローソース。統率者戦では基本的に採用するクリーチャーが重複しないので、クリーチャーが戦場に出るたびにドローがオマケでついてくるカードとして振る舞います。
《俗世の教示者》
チューターと呼ばれるサイクルの1枚。緑のチューターはクリーチャーを積み込むことができます。
白青
《ドビンの拒否権》、《権限否認》
クリーチャーでない呪文を打ち消す呪文。それぞれ異なる長所を持った頼れる呪文です。
《スフィンクスの啓示》
種火が3マナと少々重たいのですが、ロングゲームで輝くドローソース。インスタントである点を活かして、突然のライフゲインで相手の思惑を外しながらも自分は勝利に向かうためのカードを求めにいくことができます。
《至高の評決》
打ち消されない全体除去。要求するマナ・シンボルの濃さには注意。
青黒
《悪意の大梟》
戦場に出たときにカードを1枚引ける、癖のないクリーチャーです。それだけではなく、飛行と接死を持っているのでブロッカーとしてのスペックにも優れています。更にアーティファクト・クリーチャーであるため《工匠の主任、ウルザ》などとのシナジーにも期待できます。
《復活したアーテイ》
相手にカードを引かせてしまうものの、打ち消しと除去を一枚で担ってくれるカード。手札にあると安心ですね。
《湖での水難》
《復活したアーテイ》のように打ち消しと除去を兼ねるカードですが、対戦相手の墓地にあるカードの枚数を参照するという一癖ある呪文です。その代わり、2マナなので構えやすいという利点があります。《ンガスロッド船長》などの対戦相手を積極的に切削する統率者では頼れる呪文になります。
《人質取り》
クリーチャー、もしくはアーティファクトを人質に取って封じ込めてしまうクリーチャー。マナを払うことで奪った人質を自分の戦場に呼び出すことができます。
黒赤
《終止》
癖のない単体除去です。「再生できない」の一文は稀に役立つことも。
《ラクドスの魔除け》
3つのモードを持つ、魔除けサイクルの一枚。どのモードにも出番があり、サイクルの中でも汎用性が高いです。
《コラガンの命令》
4つのモードから2つを選んで使うことができる、命令サイクルの一枚。その場に応じた呪文として繰り出せることから汎用性に優れ、複数のカードに触れるので除去として使ってもアドバンテージを失いにくく使い勝手の良い呪文です。
《Fire Covenant》
Fire Covenant (1)(黒)(赤)
インスタント
この呪文を唱えるための追加コストとして、X点のライフを支払う。
好きな数のクリーチャーを対象とする。Fire CovenantはそれらにX点のダメージをあなたが望むように割り振って与える。
通常のマナ・コストに加えて支払ったライフの分だけクリーチャーに好きなようにダメージを与えられる呪文。《Fire Covenant》によるライフの支払いは、ライフが40点で始まる統率者戦でも痛い支払いになりがちです。同じくライフを支払う《毒の濁流》と違って自分のクリーチャーには被害が及ばなかったり、インスタントである点などの違いがあるので、デッキの事情とよく相談しましょう。そして何よりも《Fire Covenant》は日本語版が存在しない点が初心者に優しくありません。英語が苦手な方はマジックに慣れてから購入を検討しても良いでしょう。
赤緑
《外殻貫通》
アーティファクトとエンチャントを1つずつ破壊できる呪文。2マナと軽いのもポイントです。
《野生の律動》
クリーチャーに速攻を持たせる手段の一つ。速攻が不要な場合は+1/+1カウンターにもできるのがこのカードの魅力です。クリーチャーが打ち消されなくなるというオマケも。
緑白
《エラダムリーの呼び声》
自分のライブラリーから好きなクリーチャー・カードを手札に加えられる、夢のようなカード。しかも、インスタントです。至れり尽くせりですね。怖……
《ミラーリの目覚め》
アンセム*9とマナ加速が一つになったエンチャント。土地から追加でもう1マナ生み出せるようになるのはシンプルながらも非常に強力です。その能力を目当てに採用されることが多いですが、前半の能力がじわりと効いてくる場面も少なくありません。
白黒
《名誉回復》、《苦渋の破棄》
白黒が誇る万能除去です。《苦渋の破棄》は3点のライフルーズが生じますが、破壊ではなく追放であることのメリットは大きく破壊不能のエルドラージすらも吹き飛ばすことができます。その暁には卓の平和を守った英雄として讃えられること間違いなしでしょう。
《灯の燼滅》、《消失の詩句》
条件つきになった《苦渋の破棄》の親戚たちです。構えやすい2マナであることとパーマネントに触れることが利点でしょうか。《ニヴ=ミゼット再誕》を統率者に据えたデッキでは軽く扱いやすい2色のカードということで採用されることがあります。
《堕落した庄察頭、ロソ》
2つ目の呪文に反応して宝物を生成するハーフリング。この手のクリーチャーは対戦相手のアクションにしか反応しないものも珍しくないのですが、《堕落した庄察頭、ロソ》は自分の呪文にも反応します。そして、伝説のクリーチャーなので《アーボーグのラタドラビック》と並べると嫌な顔をされます。
青赤
《イゼットの魔除け》
3つのモードを持つ、魔除けサイクルの一枚。どのモードにも出番があり、サイクルの中でも汎用性が高いです。
《プリズマリの命令》
4つのモードから2つを選んで使うことができる、命令サイクルの一枚。その場に応じた呪文として繰り出せることから汎用性に優れ、複数のカードに触れるので除去として使ってもアドバンテージを失いにくく使い勝手の良い呪文です。
黒緑
《暗殺者の戦利品》
2マナで唱えられる万能除去。ただし、お詫びとして基本土地を渡してしまいます。対戦相手のパーマネントであればカード・タイプを問わないのはその使い勝手に大きく貢献しています。
《ウィンドグレイスの裁き》
各対戦相手の土地でないパーマネントを1つずつ破壊する呪文。5マナと構えて唱えるには重たい呪文ですが自分で対象を選べるのもあって強力です。
《選別の儀式》
ゴルガリカラー*10の呪文における最強候補です。マナファクトなどをバリバリと割りながらジャラジャラとマナを生む光景は残酷ながらも痛快。
《ゴルガリの魔除け》
3つのモードを持つ、魔除けサイクルの一枚。再生については緑の「《英雄的介入》、《活力の覆い》」の項目を参照してください。
赤白
《ボロスの魔除け》
3つのモードを持つ、魔除けサイクルの一枚。どのモードにも出番があり、サイクルの中でも特筆に値するほど強力です。
《摩耗+損耗》
アーティファクトとエンチャントを破壊できる呪文。インスタントであることに加えて両方、あるいは半分だけで唱えられる融合呪文であることから非常に取り回しが良くなっています。
緑青
《成長のらせん》
おおむねインスタントになった《探検》。呪文はインスタントになるだけでとても便利になるんです。
《とぐろ巻きの巫女》
ランプ、あるいは疑似ドローとなるクリーチャー。アドバンテージを失わないので扱いやすいです。タフネス1であるため《頭蓋骨絞め》の犠牲になることも……
《ハイドロイド混成体》
特徴的なクリーチャー・タイプから一部では「クハビ」と呼ばれることもあるクリーチャー。ハイドラらしく、マナを注ぐほど強力になるデザインになっています。青が加わったことによって得られるリターンがドローになっており、ロングゲームでその本領を発揮します。何より、唱えたときに能力が誘発するので打ち消されてもライフとドローを得ることができます。本体も飛行とトランプルを備えていることからフィニッシャーやブロッカーとしても期待できます。
最後に
ここまで読んでいただいてありがとうございました。
いずれ、多色も書きます。いずれ……
追記: いずれ、多色も完成させます。いずれ……
追記の追記: 頑張りました。
この記事はファンコンテンツ・ポリシーに沿った非公式のファンコンテンツです。ウィザーズ社の認可/許諾は得ていません。題材の一部に、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社の財産を含んでいます。©Wizards of the Coast LLC.
*1:すべてのクリーチャーを破壊する呪文の俗称。その元祖である《神の怒り/Wrath of God》の略称に由来する
*2:一つのコンセプトに基づいて作られたカード群のこと
*3:執筆時NM1,200円
*4:能力を持たないクリーチャーの総称。アイスクリームのバニラが由来になっている
*5:対戦相手にクリーチャーを生け贄に捧げさせられる呪文《悪魔の布告》が由来になっている
*6:「そのプレイヤーが、自分のライブラリーの一番上からカードをN枚自分の墓地に置く」というキーワード処理
*7:カードを引き、捨てるという効果
*8:恒久的なマナ加速のこと。ランパンとも。その名称は《不屈の自然/Rampant Growth》を由来とするという説があるが、はっきりしない
*9:自分がコントロールしているクリーチャーに+1/+1修整を与えるカードの俗称。《栄光の頌歌/Glorious Anthem》に由来する